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「バチバチバチ」が聞こえたら ― 音響カメラが絶縁耐力試験の安全性を変えた話
この記事でわかること
- 22kV以上の絶縁耐力試験では、リーク(漏れ電流・部分放電)による異音が発生することがあります
- 現場は日中の作業が多く、音だけでは発生源を特定しにくいという課題があります
- 音響カメラを使うと、高電圧を何度も印加して近くまで確認しに行く必要がなくなり、安全性が大きく向上します
最近、22kV以上の設備の絶縁耐力試験を実施していて、あらためて実感したことがあります。音響カメラ(アコースティックカメラ)が、現場の安全性に本当に貢献しているということです。
「バチバチバチ」という音の正体
試験中、リークが発生すると「バチバチバチ」という音が鳴ることがあります。これは絶縁の弱い部分で放電が起きているサインで、原因を特定して取り除く必要があります。
ただ、現場は日中の明るい時間帯に作業することがほとんどです。暗い場所であれば放電そのものを目視で確認できる場合もありますが、日中はそれが難しく、「どこで音が鳴っているか」を耳だけで正確に特定するのは簡単ではありません。
音を頼りに近づく、という危険
音の発生源が分からないとき、従来のやり方だと、高電圧を印加しては切り、また印加しては切り、そのたびに音がする方向へ近づいて確認する、という作業を繰り返すことになります。
これは正直、かなり危険な作業です。特別高圧の設備で、放電が起きている場所の近くまで人が近づくということ自体、本来は避けたいことです。
弊社が音響カメラの導入を決めたのも、実際にこの危険な場面を目にしたことがきっかけでした。以前、ある現場で、その設備の電気主任技術者として選任されている方が、音のする場所のすぐ近くまで自ら確認しに行っている場面に遭遇したことがあります。あれは本当に危ないと感じて、何か良い方法がないか探した結果、たどり着いたのが音響カメラでした。
音響カメラでできること
音響カメラは、複数のマイクで集めた音を解析し、音の発生方向と強さを画像として可視化する機材です。「超音波カメラ」と呼ばれることもあります。音源の位置を、カメラ越しに色や強弱で表示してくれるので、現場にいながら「だいたいこのあたりで鳴っている」ということが分かります。
場所さえ特定できれば、あとはその原因を除去するだけです。何度も高電圧を印加して、音のする方向へ近づいて確認する、という作業をしなくて済むようになります。これは試験全体の安全性を大きく引き上げてくれます。
弊社が使っている機材
現在、弊社では以下の2台の音響カメラを保有しています。
- FOTRIC TD2
- Fluke ii1020C

どちらも部分放電やリークによる異音を可視化できる機材で、現場の状況に応じて使い分けています。導入して本当によかったと感じている機材です。
まとめ
弊社では今後も、絶縁耐力試験・接地抵抗測定をはじめとした高圧・特別高圧設備の試験において、こうした機材を積極的に活用し、安全性の高い試験を提供してまいります。試験中の異音や、設備の安全管理でお困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。


